幾何学
講義概要
図形や空間を考察する学問である幾何学を1年間にわたって講義する。
幾何学の源流は2千数百年前、エジプトにおける土地の測量術にあると言われている。それがターレスによってギリシャに伝わり、ピタゴラス学派により発展させられ、ユークリッドによって「ユークリッド原論」として集大成された。
その「ユークリッド原論」の中に、平行線公理と呼ばれる規約があるが、それがその後2千年間数学者を悩ませることになる。そして19世紀、ボヤイとロバチェフスキーという二人の天才によって、非ユークリッド幾何学の発見という形で解決する。以来空間は自由にとらえることができるという発想が開花し、リーマンによる多様体という概念に発展する。
本講義もその多様体に焦点を当て、前期では2次元多様体を中心に、オイラー標数を用いた閉曲面の分類を行う。後期では多様体を代数的にあつかうホモトピー群に焦点を当て、球体上の不動点定理の証明を行う。
授業内容
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